手あれについて
手あれとは
手あれは主婦湿疹あるいは手湿疹ともいいますが、水や洗剤あるいは他の様々な物質などで手掌表面の脂の膜がとれてカサカサになり湿疹になるものを言います。また利き手の第3・4指から始まり周辺に拡がるものを進行性指掌角皮症といいますが、これも手湿疹の一種と考えてよいと思います。
原因としてはやはり水や洗剤がほとんどです。結婚して赤ちゃんができて、水仕事が増えてなる女性も大勢います。逆に他の病気で1~2ヶ月入院してその間水仕事をしなかったら治ったという人もいます。一般的には冬場がひどく夏はかなり軽快する方が多いようです。夏は汗といっしょに皮脂腺からの脂の分泌がさかんなので水仕事が増えてもあまり悪くならない事が多い。逆に冬は空気が乾燥し脂の分泌も少なくまた水仕事も水が冷たいのでついつい温かいお湯でやってしまう。お湯は水に比べて脱脂力が強いですから手あれになりやすいと思います。水や洗剤の他には仕事で有機溶媒を使う人、紙類を大量に触る人、機械修理などで油を使い後で強い洗剤で洗う人、漬物つくりで糠みそなどを触る人など実に様々です。
私は陶芸をやっておりますが陶芸仲間の女性にも手あれの人はたくさんいます。ろくろをひく時に土に水をつけてひくのですから水と土の摩擦で油がとれてしまうのです。男女差では圧倒的に女性が多い。やはり女性は男性に比べて手の脂が少ないのでしょう。 アレルギーの関与はというと一見関係なさそうなのですが、小児期にアトピー性皮膚炎があり大人になってアトピーは治ったが手あれだけは残ってしまったという人が多いので全く無関係ではないと思います。むしろ手あれになりやすい体質という意味でのアレルギーの関与は考えるべきでしょう。
予防法について
さて予防法はということになりますが、
1 )お湯や水や洗剤に直接触れることを避ける。つまりゴム手袋などをしてできる仕事はなるべくゴム手袋をしておこなう。
2 )どうしても素手でやらねばならない時はお湯は使わずになるべく水を使う。冬場で水が冷たい時は温かいお湯ではなくぬるま湯を使う。
3 )ゴム手袋でもかぶれる人がいますが、これはゴム手袋の内側が汚れていたり洗剤が付いていたり濡れていたりすることで起こるものですので、ゴム手袋の内側をよく洗ってよく干して使いましょう。手に薬を塗り薄い木綿の軍手などをはめてその上からゴム手袋をすれば万全です。
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