急性湿疹・慢性湿疹について
要約
1 )急性湿疹・慢性湿疹は
①程度の軽い
②罹病期間の短い
③原因がはっきりせずアレルギー以外に見当たらない
④余り再発しない湿疹
と言えます。
2 )治療は外用剤と抗ヒスタミン剤(痒み止め)と抗アレルギー剤を使用します。何らかのアレルギーの関与が考えられるのでこの意味でも抗アレルギー剤の内服は重要です。
3 )原因を探りそれを除去する事も重要です。
はじめに
湿疹・皮膚炎群に入る疾患のうち今までにアトピー性皮膚炎・慢性アレルギー性皮膚炎(いずれも内因性)・手湿疹(外因性)・脂漏性皮膚炎・汗疱状湿疹等についてはこのコーナーで取り上げて来ました。いずれも特徴がありある意味で解説しやすい疾患である一方、今日お話する急性湿疹・慢性湿疹は、一時的で比較的軽い(こう言うと語弊がありますが、全身の大部分に湿疹が出きて長期間罹病しているアトピー性皮膚炎や慢性アレルギー性皮膚炎に比べての話です)湿疹と言えます。逆に言えば今までにお話した各々原因が判っているものや、特徴のあるもの以外の湿疹・皮膚炎群についての話と理解してください。
湿疹とは
難しくなりますが湿疹の皮膚科的定義は
1 )点状状態:小水疱・膿疱(水疱の内容物が膿)・丘診(5mm位の半球状の隆起)・鱗屑(皮膚表面の剥脱・フケの様なもの)等が集まって局面を作る。
2 )多様性:1 )のうちの種々の皮診が同時にあるいは時期を違えて出現する。
3 )痒みがある。
となっています。このような定義に入る湿疹の局面が出現する皮膚疾患を総称して湿疹皮膚炎群と言います。
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