単純性疱疹(ヘルペス)について
要約
①単純性疱疹は単純ヘルペスウィルス(HSV-1,2)が原因です。
②風邪をひいた時や、他の病気で体力が低下したときに罹ります。また出来やすい体質(ウィルスに弱い体質)の人もいます。
③治療は抗ウィルス剤の外用・内服です。
④規則正しい生活をして、充分休み、食事も摂生するよう心がけてください。
はじめに
単純性疱疹(ヘルペス)は単純性ヘルペスウィルスが原因で、昔から「熱の吹出し」とか「風邪の吹出し」と呼ばれ、風邪をひいたり体調を崩したりした時に出現します。主に顔、特に口の周りに小水疱が出来ます。外陰部などに出来る場合もあります。
原因
上記の単純ヘルペスウィルス(HSV-1,2)が原因です。ただしこのウィルスもそれ自体は特に強いウィルスではなく、出来ない人は出来ないのに、出来る人は何回も繰り返し罹りますので、患者さんの体質でこのウィルスに弱い人が罹るとか、他の病気等で体力が低下したときに罹るとか、考えるべきだと思います。またヘルペスウィルスというと帯状疱疹と勘違いをされる方がみえますが、帯状疱疹のウィルスは水痘・帯状疱疹ウィルス(VZV)といってHSVとは違うウィルスです。これは水痘のウィルスと同じで水痘に罹った人は誰でも脊髄の神経根の所にこのウィルスが潜んでいて体力が低下した時に神経を伝わって増殖を始め神経に沿った帯状の領域に水疱と激しい痛みが出てくる病気です。従って今回のテーマの単純性疱疹とは全く違う病気です。
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